TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷

 

こんにちは。

さぎ山 たなか接骨院の院長 田中です。

 

今日は、当院で治療を行ったTFCC損傷についてです。

 

高校生で、体育の授業でバレーボールの支柱を支えた際に手首が痛くなったと来院されました。

 

手関節の小指側に痛みがあり、手首をひねる、曲げる・伸ばす、物をつかむの動作で痛みがありました。腫れの程度は反対側と比べれば・・・という程度でパッと見はあまり腫れていません。

 

私の経験上の主観ですが、TFCC損傷では、腫れが強く出るというよりは、痛みの誘発のされ方、痛みの場所が特徴的で、外見上は分かりにくい外傷です。ですので、ちょっと痛いけどそのうち治ると思って様子を見ていたけどなかなか痛みが取れないと来院されるパターンが多いように思います。が、このTFCC損傷、痛みを残しやすいことで悪名高いのです。三角線維軟骨複合体は修復に時間のかかる組織なんです。

 

通常最低2~3週間はしっかりと固定して修復期間をみてあげないと、なかなか長期的になることも多く・・・固定期間終了後も徐々に使用範囲を広げるなどの加減が必要ですので、しっかりとした治療をされることをお勧めします。というのも、このTFCCは手首の動きのストッパーとして働く役割も持っているので痛みが残りやすくなってしまうのです

 

当院では、まずは熱変形性プラスチックを使って手の型を採り、包帯で固定を行います。

 

安静時の痛みの程度、痛みのない範囲でどこまで動かせるか、押した時の痛みの強さなどを基準に固定を外す時期の判定をします。

 

今回の症例の方では、3週の固定を行い、現在ほぼ痛みなく生活をしています。

固定期間中は基本的に入浴もこのまましていただきます。不自由ではありますが、固定がないとついついお風呂で使ってしまい、その一回により日中の安静が一気に台無しなってしまうのです。そのためにも、十分に必要性をご説明してなるべく固定を装着した状態で生活していただきたく思います。とはいえ、生活や仕事もあるので、その方の生活に応じて応相談です。

 

固定を外した後も、超音波治療や、低周波治療により炎症を抑えたり、テーピングをすることで手関節の動きを一部制限した状態で日常生活から部活や仕事など徐々に使う範囲を増やしていくというのが理想的です。

 

ちょっと長くなってしまいましたが、手首の付け根のケガは甘く見ないで下さいね。って思ってもらえればOK。

 

手首痛いけど・・・という方はお気軽にお問い合わせください。

 

夜8時半まで受付中です。